暖冬・猛暑・季節のズレ…そんな「異常気象」が毎年話題になる今、犬の健康管理で特に重要なのがフィラリア症の予防です。
近年の温暖化や異常気象の影響により、蚊の活動時期が長期化。
そのため、愛犬のフィラリア予防期間は、往来の期間よりも延長する傾向にあるようです。

蚊の活動が普段とは違うなぁとは感じていましたが、人間と同じで蚊も、この異常気象に四苦八苦しているのですね。
大切な家族の一員、愛犬の健康管理!その中でも重要な「フィラリア予防」。
2026年以降も従来の予防スケジュールでは不十分になるリスクが高まっています。
これまでの常識だった予防期間が、近年の気候には合わなくなってきている可能性があるんですね。
大切な愛犬のためにも、しっかりと予防スケジュールを立てたいです。
今回は、「異常気象」による蚊の活動状況や予防期間の考え方などをお話します。

蚊の発生時期は気温次第!
フィラリアの感染リスクは、蚊が活動し、幼虫が蚊の体内で感染能力を持つことができる気温条件に依存しています。
蚊は気温に大きく影響を受け、20〜30℃の環境で特に活発に活動します。35℃を超えると活動が鈍化したり死んでしまう種類もいますが、一般的に暖かくなると活動が活発になります。
これらの状況から、蚊の活動も変化している可能性がありますね。
蚊の活動期間の長期化
・一般的な活動期間:
蚊の活動期間は通常、4月〜11月頃とされています。
・秋の活動の活発化:
残暑が厳しい年は、蚊の活動期間が11月中旬頃まで長引くことがあります。
9月下旬から10月にかけても、気温が15℃を下回るまでは再び活発化することが指摘されています。
・越冬する蚊:
種類によっては成虫で越冬する蚊もいます。
特に暖冬の年には、本来死滅するはずの蚊が越冬したり、卵や幼虫が生き延びたりするケースが増え、翌春の活動開始時に蚊の個体数が多くなる可能性があります。
種類による活動時期と時間帯
日本でよく見られる蚊にはいくつかの種類があり、それぞれの活動時期や時間帯が異なります。
| 蚊の種類 | 活動時期 | 活動時間帯 | 活動が活発 な気温 | 特 徴 |
| アカイエカ | 4月下旬〜11月 (ほぼ年間) | 夕方から夜間 明け方 | 20〜30℃ | 家屋に侵入し、 夜間に刺す |
| ヒトスジシマカ | 春から秋 (7月〜9月 がピーク) | 昼から夕方 | 25〜30℃ | 都市部の公園や住宅地で多く、 デング熱を媒介 |
| チカイエカ | 年間を通じて | 時間帯はない (年中) | 低温に強い | ビルの地下などに生息、 冬でも活動 |
アカイエカは夏の猛暑で一時的に活動が減ることもありますが、ヒトスジシマカは7月〜9月が特に多くなります。

フィラリア予防期間の考え方
かつては、フィラリア予防期間は「蚊が出始める時期」から「蚊がいなくなってから1ヶ月後まで」とされていました。
一般的な予防期間
地域によって差はありますが、5月〜11月頃という目安が一般的です。
例えば千葉県の場合、1977年から2011年までのデータに基づくと、最も早い感染開始日が5月7日、最も遅い感染終了日が11月12日と予測されていました。
そのため、予防薬は感染開始の1ヶ月後から感染終了の1ヶ月後まで投与すれば良いと考えられていたんです。
予防薬の特性
フィラリア予防薬は、蚊に刺されないようにするのではなく、蚊に刺されて体内に入ってしまったフィラリアの幼虫を駆除する薬です。
体内に入った幼虫が成長しきってしまう前に駆除する必要があるため、蚊がいなくなった後も約1ヶ月間は予防薬の投与を継続することが重要でした。
近年の変化と新たな考え方
近年は地球温暖化の影響で蚊の発生期間が長くなっているため、フィラリア予防期間も見直されています。
例えば東京では、4月〜12月の予防期間を推奨する意見も。
予防の基本は“蚊の季節に合わせること”
フィラリア予防薬は、蚊が媒介する幼虫の発育を阻止するもの。
春〜初冬の気候が変則的な年は、
こんな状態が今は普通になりつつあるようです。
愛犬を守るために
・予防薬は、地域の気候や今年の気象傾向を確認して決めましょう。
・獣医師と相談し、長めの予防期間を検討しましょう。
・通年予防を選ぶ場合も、血液検査で感染チェックを忘れずにしましょう。
フィラリアは予防ができる病気です。
症状が出てからでは治療が大変なので、季節の変化に合わせた予防が今こそ大切ですね。
通年予防の選択肢
都市部でのヒートアイランド現象も蚊の活動期間を延ばす要因となっており、感染リスクを限りなくゼロに近づけるため、1年を通して予防を行う「通年予防」も推奨されています。

わが家の愛犬は、川沿いや芝生、雑草が生い茂ったところに入っていくのが大好き。
そのため蚊の予防はもちろん、ノミやダニを予防するためにも通年を通して、予防薬を服用させていますよ。
この「通年予防」により予防薬の飲み忘れも防げるというメリットもありますね。

終わりに
このように、フィラリア予防期間の変更は、大切な愛犬をフィラリア症から守るために、最新の気象状況や感染リスクを考慮した結果と言えます。
「今年は蚊が多いな」「まだ温かい日が続いているな」
そんな日常の気づきが、実は愛犬の健康を守るヒントになります。
気候が変わってきている今だからこそ、フィラリア予防も“毎年同じ”ではなく、
その年にあった対策を考えることが大切ですね。
無理のない方法で、続けやすい予防を選び、
愛犬と安心して過ごせる一年を重ねていきたいですね。

